その年に出たクルマの中からNo.1を決めるclcccar of the year(以下クリッカーオブザイヤー)。今回も選考委員を担当させていただきました萩原文博です。
今回のクリッカーオブザイヤーの点数を決めた理由は約8カ月後に買い替えの迫った愛車候補です。2017年に登場したクルマで買いたいと思ったクルマは一体何になったのでしょう。
まず購入できるクルマに条件があります。予算はもちろんですが、自宅マンションの立体駐車場に入ることです。停めることのできるクルマのボディサイズに全幅1800mm(1820mmまでOK)、全高1550mmと制約があり、これだけで多くの車種が除外されてしまうのです。
現在はスバル・XVハイブリッドに乗っていますが、ボディサイズはほぼ同じ。欲を言えばカメラの機材を積むので広いラゲージルームが希望です。そのようなポイントで私が2017年クリッカーオブザイヤーで10点を入れたのは「日産・リーフ」です。
現行型リーフは初代リーフとプラットフォームが共通なので、全長4480mm×全幅1790mm×全高1540mmと駐車場の条件をクリア。気になる荷室は若干狭くなるのですが、これをカバーしてくれるのが、リーフの走行性能や先進性です。
110kWへの高出力化されたモーター、そして新型インバーターによる細やかな制御によるリーフの走りはEVらしい鋭い加速力に磨きが掛かっていて、翌日に試乗した高級セダンの加速が鈍いと感じるほど。さらに静粛性もその高級セダンに劣らないレベルを実現しています。
先進性はいわずもがな、アクセルペダルだけで速度をコントロールできるeペダル、部分自動運転のサワリを体験できる運転支援システムのプロパイロット。そしてボタン操作だけで、難しい縦列駐車や後ろ向き駐車が簡単にできてしまうプロパイロットパーキングと満載です。運転の煩わしさから解放してくれる嬉しい装備とも言えます。
満充電時の走行距離はJC08モード燃費で400km、実走行約300km程度です。この数値は人によって物足りない人もいることでしょう。自分が試乗していてこれなら!と感じたのは急速充電器を使用して、残バッテリー量が90%を超えると200km走行可能だということです。
これだけ走れば試乗会などが行われることが多い箱根や御殿場、河口湖エリアへ片道は確実に足ります。道の駅などに急速充電器は設置されていることが多いので、おみやげを買う間に帰路分を充電すれば…という計算もあります。
加えて自宅がマンションのため、充電器を設置できないわけですが、それを補えるほどの充電インフラが自宅周辺にあることがわかりましたので安心です。満充電にできれることに超したことはないですが、目的地まで必要なバッテリーがあれば、後は現地や途中で充電することもできます。
こういうEVの乗り方は邪道かもしれませんが、それくらい、所有してもいいなと魅力を感じました。確かに不満な点もあるにはありますが、1度所有しておくと話のネタにもなりますし。
とにかく2017年に登場したクルマの中から次期愛車候補の第1位は日産リーフです。
2番目の愛車候補は4コントロールによる鋭い回頭性に痺れたルノー・メガーヌなのですが、使用燃料がハイオクなので3点。それに代わって5点にしたのは軽自動車でACC(アダプティブクルーズコントロール)を全車に標準装備したホンダ・N-BOX。これは自宅の駐車場に入らないのですが、多くの人にオススメしたいクルマなので高得点としました。そして2点は多彩なパワートレインを設定したスズキ・スイフトとしました。
(萩原文博)
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Source: clicccar.comクリッカー