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エンジンの精密な組み直しと足まわりセットアップが速さの秘訣!
レース規定の範囲内でどこまで速くできるか!?
改造範囲が限られた鈴鹿クラブマンレースに参加しているゼロファイターのEK9シビックタイプR。エンジン本体はN1規定によって載せ換えや改造は許されずノーマルのB16Bのまま。できる事は純正のピストンやコンロッドの重量バランス合わせや、タペットなどのクリアランス調整くらい。それでも各部を精密に組み直すことで、カタログ値と同程度の185psを発揮している。
また、完全なN1規定と違い、クラブマンレースはECUの独自セッティング変更が可能。このセッティングの差がレースでは大きく出るそうで、燃調や点火時期、VTECの作動ポイントなどを鈴鹿サーキットのコーナー特性に合わせて変更しているそうだ。
足まわりはオリジナルの車高調を軸にセッティング。ポイントはフロントのキャンバーと、リヤのトーアウトだ。ナックルを曲げることでフロントは約5度のネガティブキャンバーを付け、リヤはノーマル調整範囲の一杯までトーアウトに振って、クルマが旋回しやすいようにしている。
きっちりレブリミットまで回るエンジンと煮詰まったサスペンションが、約950kgという軽量ボディに載っているのだから、クルマの動きは軽快そのもの。ハーフウエットのセントラルサーキットで1分32秒919という記録は、かなりの好タイムと言えるだろう。
取材協力:ゼロファイター
走行会仕様のEK9であれば、B18Cエンジンに換装してしまうのが手っ取り早いけど、鈴鹿クラブマンレースはストックのB16Bエンジンの使用が規則。それでも精密な組み直しやECUセッティングのおかげで、実測で約185psをマークする。
クラブマンレースはECUの燃調や点火時期、VTECの作動ポイントの変更が可能。この部分のセットアップがレースの勝敗にはかなり重要で、ノウハウが詰まったデータに仕上がっている。
10点式のロールケージや消化器などを装備。これだけのロールケージを組んでいるにも関わらず、車重は950kgと言うから、見えない部分も不要なものは取り外されているのだろう。
規定によってアーム類は純正品を使用しなければならないため、フロントのキャンバーは純正ナックルを曲げて対処。スプリングも鈴鹿に合わせて、セントラルサーキット仕様よりもかなり固めのモノをチョイスしている。
スペック
■エンジン:ゼロファイター N1規定範囲内でのエンジン組み直し/ハルテック・エリート1500コンピューター、ゼロファイター 57φマフラー/タツミエンジン アルミラジエター
■ドライブトレイン:ゼロファイター シングルメタルクラッチ、1.5ウェイLSD
■サスペンション:ゼロファイター N1-SPECフルタップ式車高調(F22kg/mm R18kg/mm)、クスコ スタビライザー
■ブレーキ:エンドレス 鈴鹿SPLパッド
■タイヤ:ディレッツァ03G R3(195/55-15)
■インテリア:無限 10点式ロールケージ/ブリッド シート/レースパック IQ3マルチメーター
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Source: clicccar.comクリッカー