下馬評を覆すほどの人気となっている新型ホンダ・シビック。余談で恐縮ですが、1972年生まれのシビックと私は同い年なので、日本復活はなんだかうれしくなります。
さて、現行シビックの初期受注では、納車待ち1年のタイプRが15%、ハッチバックが60%、セダンが25%となっているそう。
今後、モデルライフが進むにつれてどうなるか分かりませんが、1/4がセダンですから国産セダンが不調の中、まずまずの比率といえそう。
シビックのセダンは、1.5Lエンジン+CVTのみ。173ps/5500rpm、220Nm/1700-5500rpmというスペックで、パドルシフト・7スピード付CVTとの組み合わせになります。
同じエンジン(スペック、チューニングは違う)を積むステップワゴンの走りからも想像できるように、1300kgの車両重量には十分といえるトルク感があり、山道でも予想以上に力強く走ってくれます。ステップワゴンは1700kg前後ですから約400kgも軽く、しかも23ps/17Nmの増強は伊達ではありません。
さらに、CVTの悪癖とされる回転ばかりが先に行ってしまい、加速が付いてこないというフィールはかなり抑制されています。
ハッチバックと比べると全長が130mm長いにも関わらず、ボディ後半の剛性感の硬さもあり、逆にセダンの方が短く感じられる、凝縮感のあるようなフットワークも印象的。ノーズは軽快に動くのに、ボディ後半もしっかり追従してくる感じがあります。
楽しさという意味では、よりパワフルなハッチバックには及ばないものの、セダンは毎日の足として何ら不満はなさそう。しかもハッチバックのプレミアムガソリンではなくレギュラーガソリンなのも美点。
大きくなった新型シビックでも最小回転半径は、ハッチバックの5.5mよりも5.3mと小さくなっていますので、小回り性能を気にする方にも朗報といえそうです。
(文/塚田勝弘 写真/小林和久)
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Source: clicccar.comクリッカー