日本を代表する家電メーカー「パナソニック」が今年100周年を迎えました。
年初にアメリカ・ラスベガスで開催されたCES(国際家電見本市)でも広いブースを構え、100周年をアピールしていましたが、日本でも2018年10月30日(火)~11月3日(土)、東京・国際フォーラムにて100周年記念イベントが開催されました。
驚くのは開催規模。国際フォーラムの大ホールや会議室ではシンポジウムやセミナーが行われ、ロビーギャラリーではこれまでのパナソニックの歩みがわかる歴史展示、また地下2階では現在のパナソニックの取り組みが展示されるなど、国際フォーラム全体がパナソニックにジャックされています。
中でも11月1日(木)には、人気アーティストがライブなどを行う国際フォーラムの中でも最も広いホールCで、「変革するモビリティ~ミライのクルマ、街、くらし~」のシンポジウムが開催されました。出演はパナソニック株式会社 副社長執行役員・伊藤好生氏、パナソニック株式会社 専務執行役員・柴田雅久氏、慶応義塾大学 環境情報学部教授・村井純氏、モータージャーナリスト・岡崎五朗氏、ファツションモデルの「エビちゃん」こと蛯原友里氏、そしてコーディネーターに株式会社 三菱総合研究所 主席研究員・杉浦孝明氏という豪華メンバー。
もちろんパナソニックのイベントなので、パナソニックを軸にした話の展開。
「パナソニック」は家電メーカーとして街と繋がるスマートシティやスマートハウス、モビリティサービス、そして今後、さらに普及するであろうシェアリングにも対応する商品を提供したいとのこと。
スマートシティやスマートハウスでは、在宅医療など健康やヘルスに可能性があるのではないか。またシェアリングの場合も、他人が使った形跡を消す脱臭に自社の「ナノイー」が有効とのこと。
また、エビちゃんはママの立場から「後席の子どもが泣いたりすると運転に集中できない」という意見に対しパナソニックでは、「後ろを振り返らなくても、ドライバーモニタリングシステムで後席を確認することができます」とのこと。
また岡崎氏は「モビリティで移動するのは人間の本能。実際の体験をするために人は移動する。それを快適にどんな手段を使うか」。さらにエビちゃんからは「未来のクルマは笑顔になれるものがいい」とのコメントを受け、「今、それが現実になる、つまり夢が叶う時代」と村井氏はまとめました。
ロビーギャラリーではパナソニックのこれまでの歩みがわかる製品がズラリと展示され、最も古いものはパナソニックの前身「松下電器器具製作所」のもので1918年(大正7年)の「改良アタッチメントプラグ」が展示されました。そこからパナソニックの歴史が始まります。
シンポジウムが始まる前にシンポジウムに出演するメンバーで会場を見て歩いたそうですが、エビちゃんは「黒板消しクリーナー」や「電気鉛筆削り」に盛り上がっていたそう。
そしてホールEでは、パナソニック100年の歩みとこれからの「A Better Life, A Better World 」と題し、大型ビジョンを使いながら大きく分けて6つの提案がなされています。
まずは大型ビジョンシアターで、これまでの100年とこれからの未来を融合させたようなビデオ放送。会場内にはモビリティ関係の展示がいくつかありますが、CESにも展示されていたパナソニックが提案する未来型モビリティのアップデート版が展示されていました。
ラッキーなことに、今回はその中に乗り込むことが叶いました。デザインは四角いワンボックスタイプ。シートは向かい合って4席。室内のウッドの造詣やシートに内蔵されたスピーカーや車内の音響はパナソニックのオーディオ系「テクニクス」からの技術。シートは体温を検知し、天井にサーモグラフィが表示されます。
また、周囲はいろいろな映像を映し出すことができ、まるでアクアミュージアムの中にいるようなものや、窓ガラスにシェードおろしたり、窓ガラスに絵や字を書いて花火が上がっているようなものも自由自在に演出することができます。
「MOBILITY ISLAND」のコーナーでは「e-モビリティ」が展示されていて、48Vのeパワートレーンを使って上物を換えればアイデア次第で使い方いろいろ。ほかにも「TECHNOLOGY INNOVATION」では、あるものを忠実に再現できる「モノ作りのデジタルサイネージ」なども。
丸ごとたっぷりパナソニックが体験できるパナソニック創業100周年記念「CROSS-VALUE INNOVATION FORUM2018」。そして頑張れ日本のモノ作り!
(吉田 由美)
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Source: clicccar.comクリッカー