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過去を愛でるのではなく「昔から変わらない」思想を感じたスバルブース【オートモビルカウンシル2018】

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今回で3回目となる「オートモビルカウンシル」。1回目、2回目に比べて、一部のショップやブースが盛り上げるというのではなく、出展社がそれぞれに自分たちの紹介したいもの・ことを打ち出せていたように感じました。

まだ行ったかとはないのですが、パリのレトロモビルとか、こんな感じなのかなあと思いました。クルマ以外の露店のエリアもワイワイガヤガヤとして来ていてお祭りの風情が前にもまして濃くなっていたような気がいたします。次回以降もさらに楽しみですね。

スバルも前回に引き続きブースを出展していました。今回は先ごろ新しくなったフォレスターを紹介したいという面もあったのでしょうか、四輪駆動システムそのものというよりグラベルロードへの対応という部分によりフォーカスされていたように感じました。

 

オートモビルカウンシルスバルブースで見たぶれない思想。過去に生産されていたクルマとしては初代フォレスター、レガシイ・グランドワゴンに加えて、初代レオーネのバンが展示されていました。

エンジンルームを開けると、目いっぱいフロント側に寄せて、さらに深い場所にエンジンが搭載されています。その光景を目の当たりにした途端、こんなクルマで八ヶ岳山麓や信州の霧ケ峰の稜線を縫うようなワインディングロードを、転げ落ちるように走り回ったら楽しいのではないだろうか、などと妄想が膨らんだものです。

絶対的には現代の常識では考えられないほど軽量なボディでも操縦安定性を確保するためのレイアウトである点は見ているだけでもわかりました。

こうした腰高なクルマというのは、そもそも重心が高くなり不安定になりやすい要素を秘めています。しかし、水平対向エンジンそのものの低重心にしてバランスのいい構造に加え、それをどのように積み込んだら安定するか。その部分も含めて「スバルのやり方」なのだということが、今回のスバルブース展示からは強烈に感じ取ることができました。

「同じ思想を受け継いで」というような文言で、過去の名車を持ち出して、その末裔である新車を紹介する手法はメーカー系のイベントではよく目にします。しかし、今回のスバルブースでの展示を通して、「あの頃はよかった!」とか思うことはなく、頑なに、それは見ようによっては頑固一徹という人もいるかもしれないほどに、ぶれずに守ってきたことが今も新車で買えるフォレスターで体感することができるというメッセージを感じ取ることができたのです。

水平対向エンジンを載せようとすればフロントのデザインは制約を受けるでしょう。なぜならボンネットの下のスペースを省くことはできないのですから。しかしそれを見ただけでも、変遷という名のもとに迷うことなく貫いてきた、水平対向エンジンと四輪駆動が織りなす思想は「今も終わることなく続いているのです」というメッセージに見え、登場したばかりの最新型フォレスターでさえ、オートモビルカウンシルで見せるべきストーリーの一部になっている展示だたように思うのです。

「圧倒的な個性」を「貫く」スバルを感じることのできた展示だったように感じたのでした。

(中込健太郎)

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Source: clicccar.comクリッカー

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