マツダが同社として初めてディーゼルエンジンを搭載した乗用車を
今年度内にも米国に投入することが15日、分かった。
電気自動車(EV)などの電動車に開発資源を集中させる動きが広がる中、マツダは将来も新興国を含む世界市場でエンジン車が大多数を占めると予測。得意のエンジン技術を武器にディーゼル車の「未開の地」とされる米国で勝負に打って出る。
米国に投入するのはディーゼル仕様の中型スポーツ用多目的車(SUV)「CX-5」。
日本で全量を生産し輸出する予定だ。 マツダのディーゼルエンジンは燃料を空気ときれいに混ぜて燃焼することで、排出ガス内の大気汚染物質を抑制しながら効率的に動力に変える特長を持つ。
マツダは平成29年度に世界で163万台を販売。CX-5はその約3割を占める主力車種で、既にガソリン仕様は米国のSUVブームに乗って順調に販売台数を増やしている。 ディーゼル車は163万台の約1割を占め、欧州や日本、オーストラリア、東南アジアで販売。米国進出で35年度に世界販売200万台を目指すマツダの戦略に弾みをつける。
米国開拓は、環境性能を高めたディーゼルエンジンを開発した22年から狙っていた。しかし、27年に発覚したドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の排ガス規制逃れ問題を背景にディーゼル車の投入に必要な米規制当局による検査が厳格化。販売認可取得に時間がかかっていたが、今年に入りマツダに認可が下りたもようだ。 ただ、マツダの米国戦略にはトランプ米政権が検討する自動車の輸入制限が影を落とす。輸入車に最大25%の関税が適用されることになれば、米国内に工場を持たないマツダは戦略の見直しを迫られかねない。
sankei.com
Source: 新車速報 Car Drive