ドゥカティのムルティストラーダが2018年型でモデルチェンジを実施した。ユーロ4の排ガス規制対応とともにエンジンを拡大。さらに車体やインターフェースも進化を果たした。欧州で実施された試乗会を機に新たな写真が公開されたので紹介しよう。
エンジンは1198→1262ccに排気量アップ
2018年モデルでドゥカティのムルティストラーダがモデルチェンジ。ユーロ4規制に対応するとともに排気量が1198.4cc→1262ccに拡大された。ストロークを67.9mmから71.5mmに延長することで排気量アップ(ボアは106mmで変更なし)。これに伴ってコンロッド、クランクシャフト、シリンダーが一新された。低中速域のトルク増強のため、DVT=可変バルブタイミング機構のキャリブレーションも見直されている。
排気量が1262ccまで引き上げられたパワーユニットは、従来型ムルティストラーダ1200をベースに開発され、低中速域で可能なかぎりのトルクを発生させることを目指した。結果、3500rpm以下の低回転域でも最大トルクの85%が発揮され、5500rpmで比較すると従来モデルを18%上回っている。また、最も頻繁に使用する回転域である4000rpmではクラス最大のトルクを発生するのだ。
また、吸排気系のデザインも一新。エキゾーストパイプも変更され、プレサイレンサーは内部レイアウトが変更されるとともに、サイレンサーも新型に置き換えられている。吸気では、エアインテークマウスのデザインが改良されている。
電制やクルコンにインフォテインメントも
ムルティストラーダ1260は、ボッシュ製IMUを採用。IMUのデータは、コーナリングABS、フルLEDヘッドライトを内蔵したコーナリングライト(Sのみ)、ウィリーコントロール(DWC)、トラクションコントロール(DTC)の制御に使われる。DTCとDWCはライダーが8段階で設定を変更できるだけでなく、作動を解除することも可能だ。またIMUはSに装備される電子制御セミアクティサスにも活用される。
シリーズ全てのモデルにクルーズコントロールが標準装備され、左ハンドルバーのスイッチギアに一体化されたコントロールで任意の速度に設定できる。Sには、ブルートゥースモジュールも標準装備される。このモジュールは、ドゥカティマルチメディアシステム(DMS)に対応、マシンとスマホをワイヤレス接続したうえで、着信への応答、テキストメッセージの通知を実現し、さらに、ハンドルバーに設置されたスイッチを操作して、音楽の再生もできる。各種情報は、新しいTFTカラー液晶メーターパネルに表示される。
Source: WEBヤングマシン