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【ピレリスーパー耐久2018】125馬力の差を跳ねのけ(?)第2戦・SUGO 3時間でアクセラディーゼルが2位表彰台を獲得

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4月28~29日にスポーツランドSUGOで開催された「ピレリスーパー耐久シリーズ2018第2戦 SUGOスーパー耐久3時間レース」。

2リッターターボ相当の4WDまたはFFで競われるST-2クラスで、マツダのアクセラディーゼル「DXLアラゴスタNOPROアクセラSKY-D」が、2位表彰台を獲得するという快挙を成し遂げました。

何が快挙なのかといえば、このST-2クラスは2リッターターボの4WDがメインとなることからライバルはスバル・WRX STIや三菱・ランサーEVO Xなど、カタログデータで見ても300馬力以上というツワモノばかり。

そこにカタログデータで175馬力というアクセラディーゼルが挑むのです。単純に考えても馬力差125馬力、最高速で20km/h・レース中のラップタイム差で4秒以上という差があるのですから、無謀ともいえるチャレンジといえます。

この明らかな戦力差でも戦う意味は充分にある、とチーム監督でドライバーも兼任する野上敏彦さんは語ります。しかしこの戦力差ですから予選順位に期待は出来ないようで、今回のSUGO戦も背後に移るのはSUGO名物ダンロップブリッヂ。

ラップタイムを計算すると本来はライバルに対して5周近くの差が開くはずなのですが、今回のSUGO戦では3周差。その秘密は何でしょうか?

スタートドライバーの谷川達也選手は、なんと約1時間50分ノーピットというロングランを行っています。ライバルの中でも昨年チャンピオンとなったライバルのスバル・WRX STIは1時間ごとの給油が必要。つまりアクセラディーゼルは倍以上の燃費を誇っているといえます。ここが野上監督の言うところの戦う意味という部分のひとつと言えるでしょう。

さらに、ピット作業を取材していても給油時間が明らかに短いのです。ルーティーンでのピット作業では給油時間の締める割合が高いので、レース中に生まれたタイム差をここで一気に縮めることも可能となります。だからこそトップとの周回差を3周に収めることが出来たといえるでしょう。

谷川選手のロングランの最中には、ST-Xマシン同士のバトルに巻き込まれての接触、そしてコースアウトを余儀なくされるというシーンもありましたが、豊富な実戦経験を持つ谷川選手の神業的マシンコントロールで最小限のロスにとどめながらコースに復帰。淡々と周回をこなしていきます。

そしてレース中盤からランサーEVO Xが2台とも調子を崩し、思うように走ることが出来なくなってくると、アクセラディーゼル「DXLアラゴスタNOPROアクセラSKY-D」は順位を上げていくのです。

そしてトラブルらしいトラブルを一切見せることなくラスト30分までには2位となり、3位以下とは10周以上の周回差をつけるに至りました。

そこで勝ち取った2位表彰台。3周差とで優勝したスバルWRX STIも少なからず脅威を覚えていると言われます。

今回は規定ピット回数2回で給油時間によるアドバンテージを活かしきれていなかったかもしれません。しかし規定ピット回数が増えればそのアドバンテージはかなり効いてくることは間違いないでしょう。そしてレース時間が長くなればなるほどライバルチームには規定ピットイン回数以上に給油のためのピットインも増えることが予想されます。

耐久レースは速さ以外にもいろいろな要素が絡み合って、初めて表彰台に立てるのです。燃費、信頼性まで含めて速さをカバーする要素はかなり多いのも耐久レース。それこそがアクセラディーゼル「DXLアラゴスタNOPROアクセラSKY-D」の戦う意味と言えるでしょう。

次戦の富士24時間レースは、気が付けば上位にいる可能性も充分に考えられるアクセラディーゼルに期待せざるにはおれません。

(写真・文:松永和浩)


















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Source: clicccar.comクリッカー

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