ホンダの純正アクセサリーメーカーであるホンダは、これまでも東京オートサロンにおいて様々な提案をしてきました。そして純正アクセサリーメーカーというと、完成車メーカーといっしょのブースに車両を展示していると思いがちですが、2018年のホンダアクセスは一味違います。ホンダとは離れた北ホールにブースを構え、独自の世界観をアピールしていました。
その主役といえるのが、コンセプトカーの「Re:Z」でしょう。
ベースとなっているのは、残念ながら生産終了となってしまったハイブリッドクーペ「CR-Z」。そしてモチーフは1970年にデビューした360cc時代の軽自動車クーペ「ホンダZ」。Zつながりというシャレだけではないでしょうが、まさに現代の「ホンダZ」といえるカジュアルなクーペスタイルを提案していました。
インテリアはチェッカー柄シートで、70年代のカジュアルなムードを再現。もともとCR-ZがEPBを採用していることもあって、左右シート間にクッションを配して、ベンチシート的な仕上げとしているのもユニークです。
このカスタマイズにおける最大の見どころは、テールゲートにあります。モチーフとした「ホンダZ」が採用した『新感覚のリャウィンドウ《エアロビジョン》 (当時のリリースより引用)』をボディの延長まで行って再現。その形状から「水中メガネ」と呼ばれた往年のアイコンを現代によみがえらせました。
ちなみに、ヘッドランプはN-ONEから、テールランプはモビリオスパイクから、ステアリングはステップワゴンから流用することで、機能を満たしつつクラシカルな雰囲気を演出することに成功しているのは、コンセプトカー「Re:Z」を担当したデザイナーやビルダーの力量を感じられます。
そのほか大きなブースに、純正アクセサリーを多様した「けもふれフィット」などユニークなクルマを並べていたホンダアクセス。
その中で異彩を放っていたのが、富士スピードウェイで開催されている軽自動車を中心とした燃費重視の耐久レース「K4-GP」の参戦マシンでした。
フロントウインドウは除去され、シングルシーターに改造されたレーシングS660は、有志によって製作されたマシンということですが、こうしてクルマを楽しんでいる面々が、純正アクセサリーに関わっていると思うと、アクセサリーカタログの見方も変わってくるような気がしませんか?
(山本晋也)
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Source: clicccar.comクリッカー