’17年に惜しまれつつ生産を修了したセロー250が新排ガス規制に対応して復活。FIや排ガス浄化装置を変更するとともにリヤ周りをよりスタイリッシュに変更。 ※ヤングマシン2018年11月号(9月22日発売)より
規制対応だけでなくエンジンがより元気に
ヤマハが正式に発表している’18セロー250の変更点は、O2フィードバック制御のFIの導入(従来型はO2センサーなしのFI)、蒸発ガソリンの排出を抑えるキャニスターの装備、現在は生産を修了しているストリートモタード・XT250X譲りのロングリヤフェンダーとLEDテールランプの採用など。だけど、乗った感じは従来型とはけっこう違っていた。
まず、エンジンをかけたときにすぐに分かるのがエキゾーストサウンドの変化。騒音規制の基準や計測方法が、日本独自のものから国際標準に変ったたため、空ぶかしの音がボボボボーンという感じからババババーンと、明らかに力強くなっているのだ。また、スロットルを回したときの反応も鋭い。FIが進化したことやエアインダクション(排ガス浄化装置の1つ)が廃止されたこと、圧縮比が9.5→9.7に高められているのが影響しているのだろう。こりゃ、走りも期待できるゾと発進すると、やっぱり力強くなっているのがハッキリ分かる。ちなみに、最大トルクは1.9kg-m→2.1kg-m、最高出力は18→20psへと向上(kW表記だと14kWで変らないが、これは単位をkWから㎰に換算するときに小数点以下を四捨五入したらそうなったとのこと)。実際に乗った感じも、力強さが1割増しになった印象だ。
一方、エンジン以外では新旧の違いは感じられなかった。装備重量は、O2センサーやキャニスターを新たに装備することなどで130→133㎏へと重くなっているのだが、取りまわしは相変わらず軽々。さらに、830mmというオフ車としては異例に低いシート高はそのままで、足着き性も両足がべったり。女性ライダーからの人気が高いのもうなずける。個人的には、せっかくテールランプをLEDにしたのだったらヘッドライトもLEDにして欲しかった(同じ口径のライトでも白熱灯よりはるかに明るく走りやすい)と思うけれど、車両本体価格で5万3000円のアップは十分に納得できるもの。それくらい、走りが良くなっているのだ。 ※テスター:中野仁史
文:中野仁史
撮影:奥住圭之/飛澤慎
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「2018新型セロー250を従来型と比較撮影、2psアップの内容も確認」記事はこちらへ。
Source: WEBヤングマシン