2018年7月16日、ツインリンクもてぎの南コースでホンダコレクションホール開館20周年記念イベントが開催された。いつのも動態確認テストはレーサーなどが多かったが、今回は20周年記念ということで市販製品特別走行が実施され、ホンダの黎明期から現在までのエポックメイキングなモデルが走行を披露した。
手が届く価格のスポーツバイクを提供
1959年頃には、ホンダのベンリイスーパースポーツCB92(15万5000円)やヤマハのYDS-1(18万5000円)など、125~250ccクラスのスポーツバイクが人気を博し、地位を確立していた。しかし、これらはかなり高価で庶民の手が届く存在とは言えなかった。一方、当時2000万台ともいわれた自転車市場を背景に急成長していた50ccクラスのユーザーから、5~6万円の安価なスポーツバイクを望む声が高まっていた。
そんな時、1960年に国内初の50ccスポーツバイクが田中工業から発売された。2ストロークエンジンを採用したタス・ダイナペットは4ps/7000rpmの高出力と85km/hの最高速を発揮。同様に2ストを採用した東京発動機のトーハツランペットも4ps/6500rpm、75km/hと現代でも通用しそうなスペック誇った。それらに対抗するため、ホンダは4ストエンジンで他を凌駕する性能を持ったスポーツカブC110を発売したのだ。
【ちょいインプレ】手動クラッチのヤングスポーツ
当時のヤング垂涎のスポーツモデルで、シリンダーヘッドをアルミ化しつつ圧縮比を8.5→9.5へ高め、0.5psアップの5psとしたC100系のOHV・49㏄エンジンを専用プレスフレームに搭載。手動化されたクラッチ(でもギヤはボトムニュートラル)とニーグリップできる燃料タンク、剛性感が増したように感じる車体と相まって格段にスポーティ! 最高速も85km/hと、C100にかなりの差を付ける。 ※テスター:マツ(ヤングマシン)
取材協力:本田技研工業/ホンダモーターサイクルジャパン
撮影:長谷川徹/本田技研工業
Source: WEBヤングマシン